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読書の秋♥

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読書の秋という言葉、最近あまり聞かないけれど、昨日やっと、この本を読み終えました。
「零度のエクリチュール」で有名なフランス人の哲学者、ロラン・バルトの「明るい部屋」です。
写真についての覚書とありますね。
もちろん翻訳ですけど。(ノ´▽`*)b☆

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写真のテクニックや、写真家のハウツー本はそこそこ読むのですが、写真について書かれた本は、これが二冊目。一冊目はアメリカ人のスーザン・ソンタグの「写真論」でしたが、アマゾンのおすすめにこの本もあったので、ちょっと気になって買ってしまいました。

結局、読んでも写真が上手になるわけではないのですが、常々、絵画と写真の違いについて考えることがあり、一つの答えを見出せたので、まっ、苦労して読んだ価値があったかな。

バルトは写真の本質を《それは=かつて=あった”》としてとらえていいます。

「写真」は、’もはやないもの’のことを(必ずしも)確実にはしないが、しかし’かつてあったもの’の事だけは確実に告げる。

絵画の場合は、実際に見た事がなくても、現実を装う事ができる。言説は記号を組み合わせたものであり、それらの記号はなるほど志向対象を持っているが、(中略)。絵画や言説における模倣と違って、「写真」の場合は、’事物がかつてそこにあった’ということを決して否定できない。

1865年、若いルイス・ベインは、アメリカの国務長官W・H・シューアードの暗殺を企てた。アレクサンダー・ガードナーが独房のなかの彼を撮影した。彼は絞首刑になろうとしている。この写真は美しい。この青年もまた美しい。ストゥディウム(*1)はそこにある。しかし、プンクトゥム(*2)といえば、それは、彼が’死のうとしている’ということである。私はこの写真から、’それはそうなるだろう’という未来と、’それはかつてあった’という過去を同時に読み取る。
(*1)写真のテーマ(*2)感動させる要素 私の解釈ですけど...

絵画を見ている時に感じる何か自由な雰囲気とある種の写真を見ていて感じる切迫感の正体はこれかな。
それともし、その事が写真の本質であるならば、作品に時間の流れをいれるという意識が大事なのかもしれません。

ただ、ソンタグもバルトも対象としているのが、今のデジタル時代の大量に撮られ、消費されていく写真ではないので、現代の写真を語る包括的な写真論の名著がでてこないかしらと思うこのごろ。

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Comment

  • desultory
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No title

ロラン・バルトか……
難しい本を読みますね。
私は最近、頭が三角になるような本は読まないようにしています。
国務長官のシューアードは、ロシアからアラスカを購入したことで知られていますよ。

  • Keity**
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No title

写真論でなかったら、私も読んでいないと思いますよ。
「零度のエクリチュール」とかね。

そうなのか、それで暗殺されそうになったの?(笑

ただ、何度も同じ事が繰り返されるので、そんなに難しくはなかったです。

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