Poesy of the Week_♡ 乳母車

IMG_5781.jpg ♡ 母よ
  淡くかなしきもののふるなり
  紫陽花いろのもののふるなり
  はてしなき並樹のかげを  
  そうそうと風のふくなり
                        <乳母車 三好達治 >
(続き)
  時はたそがれ
  母よ 私の乳母車を押せ
  泣きぬれる夕陽にむかって
  轔々と私の乳母車を押せ

  赤い総のある天鵞絨の帽子を
  つめたき額にかむらせよ
  旅いそぐ鳥の列にも
  季節は空を渡るなり

  淡きかなしきもののふる
  紫陽花いろのもののふる道
  母よ 私は知ってゐる
  この道は遠く遠くはてしない道

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今年は梅雨の情緒もなく、熱帯をおもわせるような豪雨で、地方によっては、たいへんな災害でした。
だんだんこのような気象状況がふえてきているような気もして気がかりですが、いかがでしょうか。

この詩は、紫陽花をうたった詩の中でも、ちょっと悲しくなるような詩で、三好達治の名前を有名にした「測量船」という詩集のなかでも好きな詩です。

乳母車というのもなんだか懐かしい言葉ですね。
おおきな大人が年をとったおかあさんに「乳母車を押せ」とは何事かと叱る人はいないと思いますが...
母と言う存在がかなしかったころの雨の季節の素晴らしい詩であるように思います。


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次回は7/14(金)です❤︎
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