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Poesy of the Week_反復彷徨

 転々とせよ、転々と____到達も繭繭もただ系の果てを夢見るのみ、ならば彷徨彷徨反復彷徨淡いおもざしのような雲雲のような恍惚が私たちを包み込む、あれは何?   <野村喜和夫  詩集『反復彷徨』より抜粋> 今週の詩は野村喜和夫という詩人の90年代の代表作『反復彷徨』からの抜粋です。(全文は非常に長くて、紹介しきれません。)現代詩というと難解なものという固定観念がありますが、この人は一時期その...

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Poesy of the Week_♡ あのとき

 どこかのこどもがないていた。おんなこはふるさとのゆうぐれをむらさかいまでみおくってくれてなきながらわらってくれた。ぼくはうつむいてアカシアをかじりながらやはりわらった。みんなみんなうつくしかった。さようなら......。またねあかいもみじのうえで  そらがうたっていた。                                            ( あのとき     寺山修司 ) この詩...

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Poesy of the Week_♡ 大きな蝶のように

 まだブリーベリーも摘んでいないのにまだロダンセの花もむすんでいないのにまだライオンの葉のサラダもたべきっていないのにまだはちみつもなめきっていないのにまだ虹色の絵の具もつかいきっていないのにあのひとはどこかへ行ってしまいました「どこまで話したかしら」とつぶやきながら大きな帽子を大きな蝶のようにテーブルの上に置いたまま夢の中のアランブラ宮殿で迷子になったまま日と月を来い来いとよんだままほほえみ...

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Poesy of the Week_♡ 切り抜かれた空

彼女は僕の見たことのない空を蔵い込んでいる。記憶の中の幾枚かの切り抜かれた空。時々階段を上って来て大事そうに一枚一枚を手渡してくれる。空には一つの沼があってそこにはいろいろなものが棲んでいると云う。そこに一度きりしか通過したことのない小さな木造の駅があって、草履袋をもった小学生がしゃがんでいたりする。ついで彼女は失くしてしまった空の方にもっと澄んだのがあったとも云った。        < 飯島耕一...

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Poesy of the Week_♡ 大漁

    大 漁 朝焼小焼だ   大漁だ   大羽鰮(おおばいわし)の    大漁だ。   浜は祭りの   ようだけど   海のなかでは   何万の   鰮のとむらい  するだろう。        < 金子みすゞ    大漁> ネコ好きの友人と東北地方の石巻市にあるネコの島(田代島)に行く機会があり、石巻市に泊まりました。そ...