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Poesy of the Week_♡ 序詞

  ―序詞―死ぬ日まで空を仰ぎ一点の恥辱なきことを、葉あいにそよぐ風にもわたしは心痛んだ。星をうたう心で生きとし生けるものをいとおしまねばそしてわたしに与えられた道を歩みゆかねば。今宵も星が風にふきさらされる。( 尹東柱(ユン・ドンジュ) 『空と風と星と詩』伊吹郷訳より引用 ) 最終回はこの作品。現在の中国、間島(現・中国吉林省延辺朝鮮族自治州)の出身で、東京の大学に留学中に治安維持法違反の...

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Poesy of the Week_♡ 異邦人

  異邦人   一番好きなものは何? 教えて謎めいた人よ、父親、母親、妹、それとも弟?  「私にはには父も母も、妹も弟もいない  「じゃあ友達?  「そんな言葉は、今に至るまで私の知らない言葉。  「祖国?  「そんなものがどこにあるかも知らない  「美?  「女神や不死の神なら、好きになってもいい  「お金?  「君が神を嫌いなように、私は金が大嫌い  「いったい何が好きなの、変わった異邦人...

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Poesy of the Week_♡ 朝狂って

 朝狂ってぼくは詩を書く第1行目を書く彫刻刀が、朝狂って、立ちあがるそれがぼくの正義だ!朝焼けや乳房が美しいとはかぎらない美が第一とはかぎらない全音楽はウソッぱちだ!ああ なによりも、花という、花を閉鎖して、転落することだ!一九六六年九月二十四日朝ぼくは親しい友人に手紙を書いた原罪について完全犯罪と知識の絶滅法についてアア コレワなんという、薄紅色の掌にころがる水滴珈琲皿に映る乳房ヨ!転落デキ...

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Poesy of the Week_♡ サラダ記念日より

 ⭐️ 散るという飛翔のかたち花びらはふと微笑んで  枝を離れる⭐️ さくらさくさくら咲き初め咲き終わりなにも  なかったような公園      <俵 万智  歌集「サラダ記念日」より>今週は、俵万智さんの「サラダ記念日」から桜とか関わりのある歌を。まだ桜は咲いていませんが、先日梅がたくさん咲いている茨城県の「ひたちなか海浜公園」に行って、花の写真を撮ってきました。梅も春を告げる花ですが、やっぱり春...

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Poesy of the Week_♡ 花嫁

 ぼくの花嫁は花嫁衣装あるいは荒縄で編まれた袋のなかで日付のない夜の歌を槌うつ具体的にはくしゃみをするぼくの花嫁は花束を持たぬ愛すれば暴発する拳銃をむしろ握る墓石のあける朝あした襲撃する花曇りの青の宇宙をぼくの花嫁は背泳ぎする僕の花嫁は童話を憎む彼女は今夜も焚書するえいちくしょう えいアリスアリスめらがめらめらと燃える炎がページをめくるとき涙でうたれた傍点も燃える(中略)ぼくの花嫁は気絶する口...